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Information Warefare Resources

情報戦とは何か

MARTIN LIBICKI

国防大学
ACIS Paper 3
1995年8月
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大衆の情報のない、あるいはそれを取得する方法のない大衆的な政府というものは、喜劇か悲劇の序章にすぎない。いや、たぶん両方だ。知識は永遠に無知を支配する。そして、自分自身の統治者であろうとする人々は、知識が与える力によって自ら武装しなければならない。

 

ジェームズ・マディソン(第4代大統領)から W. T. BARRY へ
1822年8月4日

 

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目次

著作権情報

ゾウがいるのか?
機能を探るための7つの形態

指揮統制戦
諜報基盤戦
電子戦
心理戦
ハッカー戦
経済情報戦
サイバー戦

要約
ゾウを探して

http://www.ndu.edu/ndu/inss/act003/a003cont.htmより

 

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著作権

国防大学
   学長:
Ervin J. Rokke中将
   副学長: Ambassador William G. Walker

国家戦略研究所(INSTITUTE FOR NATIONAL STRATEGIC STUDIES)
   所長・発行者
: Hans A. Binnendijk

上級概念と情報戦略
   部長: David Alberts

Martin Libicki は国家戦略研究所の上級特別会員であり、ここで国家安全保障に対する情報技術の適用と、その他の全世界的適用を専攻している。


意見、結論、勧告、表現、暗示は、著者のものである。それは、国防大学、国防総省、その他いかなる合衆国政府機関の見解を必ずしも反映しているわけではない。公開発表認可済み。配布に制限はない。

この出版の部分は、特に許可なく引用・再印刷してよい。ただし、the Institute for National Strategic Studies, Washington, D.C をつけること。批評や切り抜きの好意的なコピーがあればありがたい。


合衆国政府印刷局での販売

Superintendent of Documents, Mail Stop: SSOP, Washington, D.C. 20402-9328

ISSN 1071-7552

謝辞

このレポートの旧版に情報を与えてくれたり、批評・コメントをくれた以下の人たちのひじょうに親切な援助に、大いに感謝する。

David Alberts, John Alger, Kenneth Allard, Dorothy Denning, Seymour Goodman, Delonnie Henry, Stuart Johnson, Brian McCue, Anthony Oettinger, Capt. Richard O'Neill, Ellin Sarot, Marilyn Z. Wellons.

 

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 近年、「情報戦」として知られている概念は、合衆国国防関係当局の特定の集団内で一般的なものとなった。この概念は、情報と情報技術が国家安全保障全般と戦いにとってますます重要であることがはっきりとしてきたというまぎれもない事実に基づいている。この概念によると、高度な対立は、ますます、情報システムにおける戦いとして特徴づけられるようになるだろう。情報の統制と優越のための戦いについての形態はすべて、単一の項目の別の側面と見なされる。だから、情報戦の技術を習得した人々は、習得していない人よりも有利であることがわかるだろう。実際、情報戦それ自体が、戦いの伝統的な従来の形態を脇に押しやってしまうだろう。もし、情報戦を充分まじめに取り上げるなら、世界でも優秀な情報社会としての合衆国は、いかなる敵に対しても優位の度を増していくことができるだろう。もしそれに失敗すれば、他の軍事局面における強さを考慮しても、かなり不利になるかもしれない、と筆者は述べたい。

 このエッセイは、この思考の流れを検討し、いくつかの基本的な欠点を示しつつ、以下の点について論じる。

  •  分離された戦争遂行技術としての情報戦は存在しない。そうではなく、情報戦のいくつかの明確な形態があり、それぞれがさらに大きな概念を必要とする。情報戦の7つの形態――情報の防御・操作・格下げ・否定などの対立――は次のように区分できる。(i)指揮統制戦(敵の頭と首を攻撃する)、(ii)諜報基盤戦(戦闘空間で優位を得るために充分な知識を求めるシステムの設計・防御・否定から成る)、(iii)電子戦(無線電子技術や暗号法技術)、(iv)心理戦(ここでは情報が友好者・中立者・敵対者の心を変えるために使われる)、(v)「ハッカー」戦(ここではコンピューターシステムが攻撃される)、(vi)経済情報戦(経済的優位を得るための情報遮断または伝達)、(vii)サイバー戦(先端的シナリオの福袋)。これらすべての形態の関係は弱い。情報戦の概念は、たとえば、情報労働者の概念と同じくらい分析的な首尾一貫性を有している。

  •  いくつかの形態は、その円熟度において、歴史的なもの(情報技術が影響しているが統制していない)から、空想的なもの(真実であるとは限らない社会と組織についての仮定にもとづいている)まである。

  •  情報システムは重要になってきているが、だからといって情報システムに対する攻撃が一層やりがいのあるものになるわけではない。逆に、モノリス的コンピューター、通信、メディア構造が、分散されたシステムに一歩譲るように、情報戦の多くの形態からの報酬は小さくなる。

  •  情報それ自体は、(電子的故障のような)特定の狭い様相を除いて、戦いの媒体ではない。情報の優越は意味を持つだろうが、情報の絶対性(一方の側が他方を戦場に入れさせないようにできること)は、兵站(ロジスティック)における絶対性にくらべればほとんど何も意味がないのである。

 

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