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1995年5月1日 |
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目次 |
実行概要.................................................
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実行概要 |
合同戦は、我が国の戦闘勝利能力のために必要不可欠である。現代戦の 性質 上、チームとしての計画と戦闘が要求される。統合軍が戦闘において勝利するために、個々の軍の用語と作戦方針を、共通に理解される言葉と標準行動手順に置き換えることのできるような、単一の統一された立案・実行の枠組みを持っていなければならない。 統合作戦計画立案実行システム(JOPES)は、それぞれの軍の専門用語と行動手順を一つの標準的広範囲システムに結びつける。それは、複雑な多軍演習、戦役、作戦の実行のために、統合作戦システムへの規格化を提供する。JOPESは一連の指揮統制技術とプロセスを使い、コンピューター化情報システムの支援を受ける。これは、戦闘員が決定的勝利を確実なものにできるよう、適時支援を適時に与えることを確実にするためである。 この入門書は、JOPESとは何か――そして、何ではないか――を説明する。これは司令官と戦争計画者、JOPESの新規初心者ユーザー、システムに周辺的な関係のみを有している人々のために書かれた。理解して適切に使うなら、JOPESは、戦闘において統合作戦実施における効果を高めるものとなる。 JOPESは統合参謀本部長の統合計画立案システムである。国家指揮当局(NCA)から議長を通して、戦闘司令官(CINC)と統合機動部隊司令官に及ぶ計画立案の範囲をカバーしている。JOPESは、従来の統合軍事行動計画立案と実行のすべての様相を統御する。これは、共通理解される言葉で話す計画者とオペレーターのすべての階層に使用される道具である。 JOPESは、統合司令官と戦争計画者に、すべてのレベルで、標準化された方針、手続き、フォーマットを提供し、必要とされる以下のような任務を生み出し、実行する。
JOPESは単なるコンピューター・システムではない。これは、統合作戦計画立案実行を容易にするために、ハードウェア(コンピューター)とソフトウェア(プログラム)を提供することによって、計画者と司令官に自動データ処理(ADP)支援を行なうことも含む。JOPES ADPは、世界的軍事指揮統制システム(WWMCCS)のコンピューター・ネットワーク内にあるが、これは1995年9月にはグローバル指揮統制システム(GCCS)に変わる予定である。JOPESソフトウェア・アプリケーションは、さまざまな計画立案実行機能を支援している。また、コンピューター・ハードウェアとソフトウェア・システムは、計画者が以下のことを行なうのを支援する。
JOPESの周到な行動計画立案と危機行動計画立案は、JOPES第1巻と第2巻、統合参謀本部長マニュアル(CJCSM)、TPDFF開発・展開実行に詳細が解説されている。JOPESは、言葉の厳密な意味において、「システム」である。これは単にコンピューターではない! 一連のコンピューター・ソフトウェア・プログラムではない! 計画立案と実行を実施するために規格化された単なる方針、手続き、フォーマットでもない! これらのパーツの集大成である! この入門書の目的は、読者に、このシステムと各パートの相互作用を根本的に理解してもらうことだ。 |
by 石原光将(ISHIHARA Mitsumasa) |