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アルシン(砒化水素) 情報源:化学兵器に関するFOA要旨説明本 化学兵器の中には、ルイサイト(lewisite)と混合されたマスタードガスがあるが、これは脂肪族ヒ素化合物である2クロロビニルジクロロアルシン(2-chlorovinyldichloroarsine)である。純粋なルイサイトは無色の液体である。水溶液はマスタード剤とおよそ同じだが、不安定さがずっと高い。水での加水分解はマスタード剤より速い。ルイサイトによって起こされた損傷は、マスタード剤によって起こされたそれらに類似している。 しかし、ルイサイトの作用メカニズムは違っている。診断の観点からいえば、ルイサイト中毒の症状は遅れることなく、刺激的効果がすぐに起こるというのが重要な違いである。皮膚損害は、マスタード剤曝露後と同じ方法で治療される。特定の解毒剤(BAL、英国の対ルイサイト剤、ジメルカプロパノール)が、皮膚と粘膜の局所的な損傷に対してよい保護となる。BALは全身中毒に対しても効果を持っている。 砒素を含んでいる他の物質もCW剤として重要である。その一例は、アダムサイト(adamsite)、10-chloro-5,10-dihydrophenarsazineであり、それは鼻とのどへの刺激的な粉である。 |
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