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生物兵器FAQ
Biological Weapons FAQ
v. 0.44

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原文は
http://www.ocean.hhardy.net/ftp/doc/disaster/bio/biowfaq.html
ftp://ftp.ocean.hhardy.net/pub/doc/disaster/bio/biowfaq.html
.

テキスト版原文は
http://www.ocean.hhardy.net/ftp/doc/disaster/bio/biowfaq.txt
ftp://ftp.ocean.hhardy.net/doc/disaster/bio/biowfaq.txt.

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このドキュメントは、生物学、医学、法律、防衛問題の専門家によって編集されていない。進行中のものとみなされるべきであり、第一級資料とみなしてはならない。この文書は完全だとか、正式だとか、必ず正確だとか考えてはならない。この文書は、合衆国政府その他の出典のいずれの政策も反映してはいない。


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生物兵器とその防衛についてよく聞かれる質問

以下の質問がこのFAQでカバーされる:

  1. .「生物兵器」とは何か?
  2. 生物兵器は危険か?
  3. 生物兵器はこれまで戦争やテロで使われたことがあるか?
  4. 生物兵器の製造・貯蔵・輸送はどれぐらい難しいか?
  5. 生物兵器が都市で使われたら何が起こるか?
  6. 生物化学剤はなにがどれだけ生産されてきたか?
  7. 生物兵器はどのように防御できるか?
  8. 生物剤の疑惑のあるものが撒かれたらどうすべきか?
  9. どこで生物兵器と防衛についてもっと多くの情報を得ることができるか?(日本語版では省略)
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1.「生物兵器」とは何か?

生物兵器は、他の人たちに害をなすために意図的に使われるあらゆるバクテリアやウィルスなどの伝染性の剤である。この定義は生物に由来する毒素と毒を含むように拡大されることが多い。

カナダの治安諜報機関の機密扱いでない報告『生物化学テロリズム:公開文献による脅威』(Chemical and Biological Terrorism: The Threat According to the Open Literature (en francais, La Menace de Terrorisme Biologique ou Chimique Selon Les Sources Publiees)によれば、

    細菌戦剤は、生きている微生物(バクテリア、単細胞動物、リケッツィア、ウイルス、菌類)と、微生物、植物、動物によって作り出された毒素(化学物質)を含む(毒素を生物剤ではなく化学剤に分類する著者もいるが、大部分はそうしない。それは1972年生物兵器条約に含められ、そのタイトルにも反映された。すなわち、細菌(生物)・毒素兵器の開発・製造・貯蔵禁止ならびにその破壊に関する条約)。この主題についての著者は、テロリストが潜在的に使用できるBW剤の長いリストを作っている。この中に述べられているものとしては、炭疽菌、クリプトコックス症、大腸菌、 血友病インフルエンザ(haemophilus influenzae)、ブルセラ病(波状熱) 、コクシジオイデス症(サンウォーキンヴァレー熱、あるいは砂漠熱)、オウム病(オウム熱)、yersina pestis(14世紀の黒死病)、野兎病(ウサギ熱)、マラリア、コレラ、チフス、コブラ毒液、貝毒、腺ペスト、ボツリヌス菌毒素、サキソトキシン、リシン、天然痘、shigella flexneri/shigella dysenteriae(志賀菌)、サルモネラ菌、ブドウ球菌エンテロトキシンB、出血熱、ベネズエラ馬脳炎、ヒストプラズマ、肺ペスト、ロッキー山紅斑熱、デング熱、リフトヴァレー熱、ジフテリア、melioidosis, glanders、結核、感染性肝炎、脳炎、ブラストミセス症、ノカルジア症、黄熱病、チフス、tricothecene mycotoxin、アフラトキシン、Q熱。これらの剤の一部は極めて致死的である。その他は活動不能化の役割を果たす。従来の治療方法を破ること、あるいはたとえば特定の民族集団を攻撃することを意図した新しい遺伝子組み替え剤が、テロリスト使用の可能性があると論じる著者もいる。


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2.生物兵器は危険か?

危険だ。

John D. Holcum閣下は、スイスのジュネーブで開かれた生物兵器条約第4回再調査会議でこのように述べた。

生物兵器は非常に破壊的である。適切な環境では、増殖し、自ら永続させることができる。当然、突然変異によって防御処置をくじくことができる。同様に恐ろしい化学兵器の場合であれば、散布され、薄められると致命度は低くなる。しかし、病原体は最小量でも致死的になりえる。例えば、ボツリヌス菌毒素は、化学神経ガスのサリンの300万倍の効果があると描写されている。

そして、これらは、戦争とテロの本当にいまわしい道具である。たとえば炭疽菌は、肺と腸の薄膜を破壊するまで3日間非常に苦しまなければならない。

ボツリヌス菌毒素は、犠牲者の呼吸筋細胞が内部から死んで、ゆっくりと窒息させることによって殺す。

国際社会がこのような生体を戦闘においてすら縛ってきたことは、少々すばらしいことである。それは、大量破壊兵器であるからというのみならず、本質的に非常に残酷である――本質的にテロ兵器であるから、ということで、1972年条約でなされたのである。


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3.生物兵器はこれまで戦争やテロで使われたことがあるか?

ある。

  • 紀元前6世紀――アッシリア人はライ麦の麦角で敵の井戸を汚染した(出典:細菌戦(BW)
  • 紀元前6世紀――アテネのソロンは、Krissa攻囲中、給水を汚染するために下剤ハーブ・ヘレボルス(ザゼンソウ/ミズバショウ)を使った(出典:細菌戦(BW))
  • 1346年、カファ(現在のクリミア半島フェオドシイス)包囲中、タタール陸軍にペストが発生した。攻撃者は死者の死体を城壁を越えて投げ込み、その後に起こった伝染病の流行は、防御者に降伏することを強いた。カッファを去った若干の感染者がヨーロッパ全体に広がった世界的流行病・黒死病の始まりかもしれない(情報源:細菌戦(BW))
  • 1797年――ナポレオンは、イタリア作戦中、包囲されたマントバ市の住民にマラリヤを感染させようとした(出典:『化学・煙・炎・生物兵器の初期の歴史』Early History of Chemical, Smoke, Flame, and Biological Weapons
  • 1915年――……1915年にさかのぼるドイツ系アメリカ人Anton Dilgerの場合、……彼はワシントンDC北西の自宅で小さな生物剤生産能力をうち立てた。 ドイツ帝国政府によって供給された炭疽菌(Bacillus Anthracis)と鼻疽(Pseudomonas Mallei)培養を使って、Dilgerは推定1リットル以上の液剤を作り出した。欧州で連合国軍に参加することになっている3000頭の馬、ラバ、牛を感染させるために、その剤と単純な予防接種装置がボルティモアでの港湾労働者のグループに与えられたという。数百人の軍人もまた感染したとされている(情報源:『生物化学テロリズム:公開文献による脅威』)
  • 1931年――1994年7月、日本の三笠宮殿下は、1931年、日本の満州占領を調査する任務を与えられていた国際連盟のリットン調査団のメンバーを毒殺するため、日本軍当局者が果物にコレラ菌を注入したが、「調査団は病気にならなかった」と明らかにした(情報源:『生物化学テロリズム:公開文献による脅威』)
  • 1972年――1972年、シカゴで、合衆国右翼団体「旭日結社(Order of Rising Sun)」のメンバーが、「新しい優秀人種を作るため」、シカゴ、セントルイス、その他の中西部都市の給水使用のため、30〜40kgの腸チフス菌培養を所有していた容疑で逮捕された。ある情報源によれば、殺人共謀で起訴された二人の煽動者は大学生であり、19歳の一人は「明らかに大量に発見された学校の実験室の培養を増大させたもの」という。ポンテは、問題の施設がシカゴ市立大学であると特定している。ポンテによると、この「ネオナチ」組織の逮捕された二人のメンバーのうち一人は「地方病院勤務者」であり、この二人は「所有している致命的な細菌を給水に流し込む計画について詳述した」。バーコウィッツらは、シカゴ市立大学生である一人、スティーヴン・ペラ(Steven Pera)が「シカゴ病院医療センターでボランティアとして働いていたが、彼が構内でバクテリア培養を育てており、資格もなしに化学薬品を手に入れようとしていたことがわかったときに退職を命じられた」と報じている。この事件を述べた後、メンゲルは「選ばれた生体は容易に標準的な塩素処理によって破壊されたであろう」と指摘した。ジェンキンスとラビンはこの判断に同意した上で、「二人は予防接種されるべき6〜7人のメンバーを勧誘していたが、新人の二人が恐ろしくなって警察に告発した」と付け加えている(情報源:『生物化学テロリズム:公開文献による脅威』)
  • 1982年――「生物毒で都市の給水システムを汚染する準備をしていた」男がロサンゼルス警察とFBIによって逮捕されたと報道された(情報源:『生物化学テロリズム:公開文献による脅威』)
  • 1983年――1983年、35ミリフィルム缶に保存したほぼ純粋なリシン1オンスを製造することに成功していた二人の兄弟が合衆国北東部でFBIに逮捕された(Douglass and Livingstone 1987: 31)(情報源:『生物化学テロリズム:公開文献による脅威』)
  • 1984年――1984年9月、オレゴン州アンテロープ郊外のラジニーシ教団は、「地方選挙の結果に影響を与える」ために、オレゴン州ダラス市地方レストランのサラダバーを、サルモネラ・チフス(腸チフス)で汚染したといわれている(情報源:『生物化学テロリズム:公開文献による脅威』)
  • 1984年ごろ――1980年代のさまざまな時期、「80年代半ば」あるいは1984年10月14日、パリで発見された赤軍派「アジト」に「基本試験所」があった(ある出典によると、大量のボツリヌス菌毒素の入った浴槽という)。ダグラスとリヴィングストンは、この事件の詳細な記述を提供している。「アパートの6階は、バクテリア病理学についてタイプされた紙があった。欄外注記は、筆跡鑑定者によって、医学アシスタントを職業として夜はテロリストとなるSilke Maier-Wittの手書きであることがわかった。他の品目には、バクテリア感染との戦い方を扱った医学出版物があった……バスルームで、フランス当局はボツリヌス菌培養を含むフラスコで満たされた浴槽を発見した」。これは、1989年(!)にドイツの「バーダー・マインホフ団」のパリ支部の「家庭実験室」でボツリヌス菌の培養が見つかったという合衆国下院軍事委員会の記述と同じ事件かもしれない。(情報源:『生物化学テロリズム:公開文献による脅威』)


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4.生物兵器の製造・貯蔵・輸送はどれぐらい難しいか?

5.生物兵器が都市で使われたら何が起こるか?

  • 殺人病原体あるいは毒素による全滅という幽霊は、大規模核攻撃による絶滅という冷戦の悪夢にとってかわった。ウィリアム・S・コーエン国防長官は、先月、5ポンドの砂糖袋を国営テレビで掲げてみせることで、同量の炭疽菌でイラクがワシントンの人口の少なくとも半分を排除できる、ということを劇的に表現して見せた。有毒剤を作り出して配達する方法についての情報が普及すると、従来よりも簡単に合衆国に挑む手段を見いだそうとする敵対国家・テロリスト集団による努力と結び付いて、生物化学攻撃の危険が増大する、と最近の防衛研究は警告している(出典: U.S. Gearing Up Against Germ War Threat Special Military Units Focus on Response to Unconventional Attacks by Bradley Graham, Washington Post Staff Writer, Sunday, December 14, 1997; Page A01 )
  • 1960年、ある米国陸軍将官は、合衆国上空で1万ポンドの生物兵器を運搬する2機の飛行機があれば、約6000万人のアメリカ人を死なせたり、活動不能にしたりできる、と推定したという(情報源:『生物化学テロリズム:公開文献による脅威』)
  • 炭疽菌は更に命取りの剤であると主張する著者もいる。ある研究によれば、原則として、もしその胞子が適切に配られたなら、1グラムで合衆国人口の3分の1以上を殺すのに十分だろうという。もちろん、著者はこのような規模の攻撃は実行可能ではないだろうとすぐに指摘している。しかし、いっそう現実的な、さらに少量のシナリオで、さらに多数の死傷者を仮定する。例えば、合衆国法執行支援当局は、1977年3月、ドーム形スタジアムの空調システムに1オンスの炭疽菌が入れられたら、1時間以内に7〜8万人の観客を感染させることができると報告した。また、1972年、カリフォルニア州サンタバーバラの先進概念研究社は、ニューヨーク市地域に対する炭疽菌胞子を含むエアゾール攻撃は60万人以上の死をもたらすであろうと想定した。(情報源:『生物化学テロリズム:公開文献による脅威』)
  • CNNスペシャル・レポートです。今、中にいます。病気管理センターはただいま、伝染病がフロリダ州マイアミに広く行き渡っていると宣言したところです。医者たちはまだ猛威を振るう病気の具体的な原因を突き止めていませんが、この病気は最初は咳かぜに似ていますが、肺炎のような症状に進行します。それから急速に熱と息切れに至ります。この流行について特に奇妙なことは、医療を求めたすべての患者が元日のオレンジ・ボウル・フットボールの試合を見に行ったということであります。当局は、その試合を見に行った人は誰でも、咳かぜのような症状が出たら治療しに行くよう呼びかけています。この件に関する情報については、CNNにチャンネルを合わせておいてください。では、次のニュースです。……

    これは架空ではあるが、恐ろしい、細菌戦(BW)攻撃の最初の兆候のように聞こえる具体例である。この筋書きは、テロリストまたは狂人が既成の技術と容易に利用できる細菌戦剤を使って行ないかねない攻撃のリアルな例である。この攻撃での「作戦構想」は、いくつかの昆虫爆弾(ボタンを押すと噴霧を初め、2時間の猶予時間を持っている)を使い、合衆国通信販売見本会社を通して買った炭疽菌バクテリアで弾体を満たすことによってそれを修正するものである。もしそれが信用できないように聞こえるなら、サダム・フセインが合衆国通信販売から最初の炭疽菌培養を購入し、一泊郵便で発送させたことを思い出すべきだ! これはまさに、テロリストまたは戦闘作戦における生物兵器剤を使った場合のまことしやかな多くのシナリオのサンプルである(出典:『生物兵器:貧しい国の大量破壊兵器』The Biological Weapon: A Poor Nation's Weapon of Mass Destruction
  • 表2 仮想的生物学的発作によって引き起こされる死傷者の見積もり*
    風下に届く距離(km) 死者 活動不能化
    リフトヴァレー熱 1 400 35000
    ダニを媒介とする脳炎 1 9500 35000
    チフス 5 19000 85000
    ブルセラ病 10 500 125000
    Q熱 20以上 150 125000
    野兎病 20以上 30000 125000
    炭疽菌 20以上 95000 125000
    *50万人の人口密集地から風上2キロの線に沿って、50kgの剤を航空機から発散する。WHO『生物化学兵器の健康的側面』1970年(出典:『生物戦:歴史的見地』 Biological Warfare: A Historical Perspective


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6.生物化学剤はなにがどれだけ生産されてきたか?

生物兵器の成果についての包括的データを発見するのは難しい。しかし、活動中の生物兵器の相当量が種々の国によって作り出されたことははっきりしている。例えば、治安情報の国際的に認められた情報源である「ジェーン歩哨」は、確認されたイラク製生物兵器を以下のようにリストアップしている。

  • UNSCOMは、イラクがボツリヌス菌19000リットル、炭疽菌8400リットル、アフラトキシンとクロストリディウム属細菌(ボツリヌス?)2000リットルを製造していたことを発見した。

    1995年7月、イラクは細菌戦能力を有していたことを認めた。1988年、炭疽菌やボツリヌス菌の培養を39トン輸入していた。UNSCOMは培養媒体
    の多くを破壊したが、17トンほどがまだ行方不明であると考えられている。

    (情報源:Jane's Sentinel: Security Assessments


  • 98年2月25日ロシア東部時間11:45――旧ソ連生物兵器計画からの亡命者は、2月24日のインタビューで、第三次世界大戦に関するモスクワの冷戦計画は、大陸間弾道ミサイルで、「数百トン」の炭疽菌と、数十トンの天然痘とペスト・ウイルスの準備を含んでいた、と語った。

    亡命後の1992年にCIAによって任務報告させられたこの亡命者は、ロシア軍が1991年にまだ攻撃的な生物兵器プログラムを継続しており、いまだ継続しているかもしれないと述べた。

    現在、Ken Alibekとして知られているKanatjan Alibekovは、ソビエト生物兵器計画に関して極めて信用できる情報源である。

    インタビューに対する公式回答は、モスクワからも、ワシントンのロシア大使館からもなかった。

    [出典:ニューヨーク・タイムス――ワシントン、by Tim Weiner、98年2月25日](C)1998年ジェーン情報グループ(ニュースワイヤーサービスからの素材は原文からの引用であり、完全ではないことに注意)(出典: Jane's Intelweb


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7.生物兵器はどのように防御できるか?

生物学的防御は、次の領域に分けられるかもしれない。防止、保護、発見、治療、無毒化。

  • 防止:防止はいくつかの形式をとるかもしれない。生物戦の場合、国際的な武装解除と視察体制が、生物剤の生産と普及を阻止するかもしれない。諜報スパイが潜在的脅威を示し、予防の行動に着手できるかもしれない。ワクチン接種計画は自然発生剤に対して相当な保護をするかもしれないが、このようなワクチンを破るために設計された遺伝子組み換えの変形に対しての保護は制限されるか、ないかもしれない。
  • 保護:細菌戦剤に対する保護の形式は容量で限定されている。保護スーツ、衣類、フィルターは短期間の限定された保護を提供するかもしれない。しかし、炭疽菌のような生物剤はしつこいので、軍人と最初の対応者のためにはこのような保護が有用である。炭疽菌は少なくとも40年間残存し、潜在的に致死性を持っている(出典:『細菌戦:歴史的見地』Biological Warfare: A Historical Perspective)。
  • 発見:湾岸戦争中、合衆国連合軍は信頼できる生物剤発見システムを有していなかったので苦しんだ。その後、多くの発見システムが開発された。それは以下のとおり。
    • SMART(高感度薄膜坑原蛋白緊急試験)
    • JBPDS(統合生物学的ポイント検出システム)
    • BIDS(生物学的統合検出システム)
    • IBAD(暫定生物剤探知器)

    (出典:『細菌戦と検出能力』Biological Warfare and Detection Capabilities

  • 治療:感染後の治療選択は、伝染性の剤が見いだされるかどうかによる。もし見いだされなければ、大量の抗生物質が何らかの効果を持つかもしれないという期待の上で投与できるかもしれない。もし剤が炭疽菌ならば、治療は200万単位のペニシリンを2時間ごとに投与することになろう。しかし、もし炭疽菌の症状がすでに存在しているなら、治療にもかかわらず、ほぼ100%死ぬ(出典:『NBC防御作戦の医学的側面についてのハンドブック FM8-9』Handbook on the Medical Aspects Of NBC Defensive Operations FM 8-9

  • 無毒化:散ってしまう化学兵器と違って、生物剤は長期間にわたって成長し、増えるかもしれない。炭疽菌は少なくとも40年間土中で活動でき、絶滅に対して極めて抵抗力がある。(出典:『細菌戦:歴史的見地』Biological Warfare: A Historical Perspective


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8.生物剤の疑惑のあるものが撒かれたらどうすべきか?

402. 曝露された人の無毒化

    • a. 根本的汚染。
    • b. 二次的汚染。

403. ヘルスケア人員の保護

    • a. 一般的に支持される処置。
    • b. 隔離手続き(障壁看護)。
    • c. 抗生物質療法。
    • d. 抗ウィルス療法。
    • e. 抗毒素療法。
404. 障壁技術の使用。
    405. 潜在的バイオハザード。

第5節――汚染された遺骨の扱い
第6節――大量の被害者の管理

(出典:NBC防衛作戦の医学的側面についてのハンドブックFM8-9)


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